対照的な反応

ＺＡＲＤのボーカルである坂井泉水さんの死去と、
奇しくも同日であった、現（前？）農水相の自殺。
坂井さんの死去を悔やむ声はあちこちで聞かれるが、
ネットをさらっと見回す限り、松岡農水相への同情の声は殆ど見られない。

あちこちで言われる、例の高級・議員宿舎やら、なんとか還元水やら、
お金や権力のある人は、使えるならば私は使えばいいと思っています。
財力のある人が購買意欲を発揮するのが、
経済を発展させる原動力になりますからね。
金持ち批判や大企業優遇批判は、ともすれば
フランス革命当時に多くの文化遺産を庶民層が破壊したのと
似たような方向へ向きかねない。
我々庶民は、使いたくても大金を使えないのだから、
使える人にはバンバン使ってもらわないと。

問題はむしろ、そういった財力のある層のお歴々が、
案外アンテナが低かったりすることの方にあるように思います。
それこそ、なんとか還元水の件ですけど、
確かに大都市周辺部の水道水はおいしくない。
しかし、だからといって、住民全員が浄水器を使ってたり
ミネラルウォーターを飲んでる訳ではない。
「みんな使ってるでしょ？」というのは、
買って使える層のことしか知らないということを意味する。
マリーアントワネット妃がほんとに言ったかどうか
「パンがなければお菓子を食べればいい」と、
現在の政治家が言ってることが同じじゃあね。

上に立つ人は、浄水器の買えない人や、家のない人のこともちゃんと見て、
その上で、視野を広く、先のこともよく考えて、
この国を引っ張っていってもらいたい。
国民全体の生活レベルが上がるということは、
税金の収支状況も改善することを意味するのだ。
生活レベルの低い人を切り捨てていけば、
いつか財政が破綻するのは間違いない。

所詮政治家や役所は、税金を払える人間だけを相手にして、
目先の仕事だけしかしてないんだなというのがもろわかりで興ざめ。

何にせよ、お二方のご冥福をお祈り申し上げます。